完全会員制の肉料理店「29ON」。
以前は西新宿本店のレポートをしましたが、この度池袋店にもお邪魔してきました。
29ONさんの説明については以前のレポートをご覧ください。
本店はコースが5,000円ですが、池袋店は7,000円です。少しお値段が上がる分、料理はなかなか豪華になっています。とはいえ、このレベルの料理でこの値段は安すぎます(年会費も払ってるんですけどね)。
また、池袋店では和牛と和食のコラボをコンセプトとされているので、和風テイストな料理を頂けます。肉と合わせる食材も魚介が多めです。
2019年3月のメニューはこちら。
本当に割烹料理屋のコースのようです。どれも楽しみにもほどがあります。読んだだけで口の中のよだれが大変なことになりました。
お酒の飲み放題(3,000円)も注文し、ビールを飲みながら料理を待機。
ビールはマスターズドリームです。最高のお肉には最高のお酒を。いやぁ美味い(写真撮り忘れ…)。
まずはお吸い物から。
美しいですねぇ……
一口すすると、蛤の出汁と和牛の肉汁が溶け込んだことによる芳醇な香りが立ち込め、柚子の香りで更に華やかになり、三つ葉のアクセントがキリッと締めてくれます。
もちろん蛤や和牛そのものを食べてもとても美味しい。こんなものを先椀として出されたら、当然この後の料理も期待しちゃいます。
ここで早くも日本酒を注文。本店と同様、店員さんが料理に合うお酒を順々に持ってきてくれるので、こちらは何もせずただただ飲みまくるだけです。
そこまで高級なお酒が置いてあるわけではないんですが、あまり名前の知られていない質の高いお酒がどんどん出てきます。色んな銘柄のお酒を飲めるので、それもとても楽しいです。
お次は八寸。小皿に4種類の料理が少しずつ乗っています。盛り付けもキレイ。
レベルの高いお通しを4つも頂いてしまったような気分です。
まずは菜の花の芥子和え。菜の花は苦すぎない適度な苦みで、芥子もあまり辛くないので、上品に仕上がっています。ついつい手が伸びてしまうタイプの料理です。
蓮根と挽肉のごま炒めは、これさえあればビール何杯でも飲めそうなくらい美味いです。味付けは思った通りなんですが、材料の質がいいからなのか、想像の1つ上をいく美味しさです。
牛タンとわけぎの酢味噌がけは、贅沢に一口で頂きました。牛タンはまるで長時間煮込んだシチューのような柔らかさ!酢味噌も刺激が少なくいい香りだけを足してくれるので、さっぱりと頂けます。
そして和牛とえんがわのユッケ。えんがわ好きとしてはたまらない逸品です。和牛もえんがわも脂身が甘いので、ユッケの甘辛さを引き出してくれます。お酒が進みます。
お次は贅沢すぎるお寿司2貫。石鯛とホタルイカの沖漬けのお寿司を、それぞれ和牛の薄切りサーロインで巻いたもの。
こんなもん、美味いに決まってるじゃないですか……と思いつつ、思い切って一口で食べてみたら、想像以上の美味さでした……
石鯛は脂が乗っててプリップリ。醤油麹の仄かな香りと和牛の脂の甘さと肉の旨味も絡み合って、もうなんだこれって感じです。美味しすぎて頭が混乱します。
ホタルイカの沖漬けは、味が強いためにちょっと肉の味を消してしまっていましたが、ホタルイカ自体がとても美味しいです。肉の味も完全には消されてはいないので、なかなかのハーモニーです。
ここで、箸休めとして出汁巻き卵しらすのせが登場。
出汁の濃さは控えめで、ちょうどいい箸休めといった感じ。
わりと小さめなので、2切れを1口ずつで。しらすが少し肉厚なのか、食感がふわっとしています。
ここでメインのお肉その1が登場。
すみません、もうこの段階で少し酔っていたので、どこの部位のお肉だったのかを忘れてしまいました……
しかし肉の表面に光り輝く旨味の詰まった肉汁は本物です。低温調理だからこそこの肉汁を閉じ込められるんだとか。
香り高い山葵を自分ですりおろして、粗塩・桜塩・ポン酢の3つの中から好きなものをつけて頂きます。
美味い。美味すぎる。柔らかな肉をゆっくりと噛むと、上質な肉汁がじゅわっと口の中に広がって、脳内にもドーパミンが広がっていきます。最高。
お次は、鴨と生若布の蟹あんかけ。
こんな贅沢なものをメイン料理の合間の箸休めとして頂いちゃっていいんでしょうか。いいんです、29ONならね。
鴨も低温調理されているので、とっても柔らかくジューシーに仕上がってます。赤くとも火が通っているのでご安心を。
あんかけと言っても割とサラサラとしているので、スープのような感覚で飲めちゃいます。ズルズルっと飲み込むと、若布と蟹の香りが広がります。いやぁ贅沢っ!
さてお待ちかね。メインのお肉パート2です。2か所の部位を、まずは塊のままテーブルに運んで見せてくれます。
そして切り分けられたのがこちら。
こちらは部位を覚えていました。トモサンカクとミスジです。どちらも焼肉屋では高級部位として扱われてますよね。
こちらも先ほどすりおろした山葵を乗せて、3種の好みの調味料をつけて頂きます。
美味い。実に美味い。本当に美味い。いやぁ美味い。噛めば噛むほど美味い。肉汁が滝のようや。旨味のナイアガラや。
本当に噛むごとに肉汁が溢れんばかりに出てくるので、もはや飲み物です。多分言い過ぎではないです。
最後に出てくるご飯は、小柱炊き込みご飯コマ肉のせ。
さすが29ONさん。〆まで手を抜きません。
ご飯一粒一粒に染み渡った小柱の旨味と、コマ肉の旨味が、見事にマッチ。最後まで 旨味×旨味=美味すぎる旨味 を体現してくれます。
コマ肉とはいえ上質な和牛なので、脂身が多くとも胸焼けしたりなどの嫌な感じは全くありません。
小柱はとても香りが強く、スーッと鼻に抜けていきます。本当に最高ですよ。
最後はデザート、季節のソルベを頂いてフィニッシュ。
写真を撮り損ねましたが、柚子がタップリ入っていたので、口の中をサッパリと洗い流してくれました。
これまでは毎月のように西新宿本店の方にお邪魔していましたが、池袋店も素晴らしく美味しかったです。
和食とのコラボということで、本店とは一味違う楽しみ方ができました。
次は表参道店にお邪魔する予定なので、またご報告したいと思います。
(追記) 表参道店にも訪問しました。→こちら